30代で四十肩、五十肩になってしまった時の予防や解消法について
30代なのに最近、肩周りや腕のだるさ、肩が上がらないなどの症状で、専門の先生を受診したところ、四十肩、五十肩ですよと診断されたことのある方がいらっしゃいます。
30代なのに四十肩、五十肩って思いますよね。
単にこれは年齢だけでなく、四十肩、五十肩と同じ症状だからその呼び方をされてしまいます。
四十肩、五十肩は肩こりとは違って、肩周り周辺の激しい痛みや、腕が上がらないなどを伴う病気です。
今回は30代でも発症する可能性がある、四十肩、五十肩についての予防や解消法を解説していきましょう。
目次
四十肩、五十肩
最近はデスクワークで、パソコンでの仕事が増えていて、このことでの体の影響が非常に多く見られます。
医学的には肩関節周囲炎といって、肩関節の周りの組織が傷ついて炎症が出て、痛みや運動制限などを起こす病気です。
40代から50代に多いことから四十肩、五十肩と呼ばれています。
年齢はわかりやすい為だけにつけられたものと思ってください。
実際には30代に同じような症状が出ても四十肩、五十肩と診断されるケースが多いのです。
・原因
肩関節を構成するもの、骨、筋肉、じん帯、腱、関節軟骨などの老化や運動不足で、なんらかの負担がかかり続けることで症状が出ます。
・症状
最初の症状としては、肩周りが突っ張る、腕を上げた時に違和感がある程度ですが、その後に痛みがだんだんと強くなっていき、肩関節の動きが悪くなって、洋服が着替えずらくなってしまいます。
特に特徴的な痛み方としては、夜間痛と言って、寝ている時に肩周辺がズキズキと痛くなったり、腕がだるくなってしまったりして、眠れなくなるのが特徴です。
肩周辺以外に、胸痛や腹痛、背中の痛みなど、治療をしていてもあまり変化が見られない場合は狭心症や、心筋梗塞などの内科的疾患の恐れがありますので、四十肩、五十肩とご自身で判断せずに専門の先生に診てもらいましょう。※詳しくは⇒四十肩と五十肩の違いって何?
・三つの病期
四十肩、五十肩には三つの病期があります。
発症してから痛み中心の「急性期」、肩関節の動きに制限がある「慢性期」、症状も緩和して、回復していく「回復期」があります。
1.急性期(発症から1ヶ月)
腕を動かした時に、肩に激痛が走ったというのが典型的な四十肩、五十肩の痛みの始まりで、寝ていても起き上がってしまうぐらい痛く、特徴的な「夜間痛」や動かそうとすると、力も入らず指先まで症状が出る時期です。
2.慢性期(1ヶ月から半年)
急性期の痛みも徐々に和らぎ、関節の可動範囲が狭くなってくる時期で、肩関節拘縮を起こします。
これは急性期に肩関節の筋肉が収縮を起こした為に起こると言われています。
着替えや入浴で洗髪や体が洗いにくい、歯磨き、洗顔など様々な生活に影響が出てくる時期でもあります。
3.回復期
肩関節拘縮もおさまってきて、可動範囲が広がってくる時期です。
痛みも少なくなってきますが、気を付ける時期でもあります。
四十肩、五十肩の予防法
四十肩、五十肩にならないように予防がありますので、日々チェックしてください。
・長時間のデスクワークや家事など同じ姿勢で続けない
この様な場合の多くは肩周辺だけではなく、首や背中、腰などの筋肉に影響があり、筋肉が硬くなると、炎症の原因となるので、適度に体を動かすように心がけましょう。
同じ姿勢が長時間続く方は特に意識をしてください。
・普段から姿勢のバランスを崩さない
特に女性は、ハイヒールや肩掛けカバンなどの習慣がある方はバランスを崩されている方が多いです。
姿勢のバランスが崩れることにより、一部に負担がかかりすぎてしまい、筋肉に炎症が出ます。
カバンなどは左右均等に交代でかけるなどの意識をしましょう。
・毎日肩の適度な運動
普段から長時間同じ姿勢で、筋肉を動かさなすぎるのも固くしてしまう原因です。
適度に運動やストレッチなどすることで、血行も良くなり、筋肉も動かしやすくなります。
・肩を冷やさない
冷えることにより、肩関節をこわばらせ硬くしてしまい炎症も出やすくなります。
夏場のクーラーでの風により、直接当たらないようにしたり、寝るときなどは肩にタオルなどをかけて、冷やさないように心がけましょう。
・食事や睡眠、生活環境を見直す
動物性の食品や、甘いもの、お酒やたばこなども、四十肩、五十肩になる原因の一つでもあります。
あとは、仕事や生活でのストレスによって、ホルモンバランスが崩れるとか、間接的な原因で痛みが出るとも言われていますので見直しましょう。
四十肩、五十肩のセルフチェック
ご自身で出来る簡単なチェック方法がありますので、ご確認ください。
当てはまるものがあれば、四十肩、五十肩の予備軍かもしれません。
・両腕を前方から真上に上げてみる。
・手に平を体の外側に向け、そのまま真横から上に上げてみる。
・手の甲を腰のより少し上につけてみる。
・両手を後頭部にあててみる。
四十肩、五十肩の解消法
四十肩、五十肩には三つの病期があるので、それぞれの「急性期」、「慢性期」、「回復期」での解消法を説明します。
1.急性期
・三角巾やアームスリングを使い固定し、絶対安静にする。
・患部は炎症が強いため、熱を持ちますのでアイシングをするようにする。
・急性期は特に痛みとの戦いですので痛み止めの飲み薬や鎮痛消炎剤などを使うなどしましょう。
2.慢性期
・炎症もおさまりだしているので、患部を冷やさないように温浴や、日常でも意識して冷やさないように心がけましょう。
・この時期からは動く範囲で適度に運動すことが有効になりますので、無理せず運動をしましょう。慢性期でも痛みが強いときもありますので、体と相談しながら行いましょう。
3.回復期
痛みもほとんどなくなり、肩関節の可動域も広がって、動かす事が楽になる時期です。
積極的に肩を動かしていきますが、動かしすぎは要注意です。
四十肩、五十肩解消運動
上記のイラストのように
①痛くない方の手をつきます。
②腰はしっかりと90度に曲げます。
③痛い側の手を重力に任せて、前後に振ったり、左右に振るのを一日数回行いましょう。
まとめ
30代からの四十肩、五十肩呼び方は違うけど、同じ症状が出ます。
ご自身での判断は痛みを長引かせる原因にもなりますので、早めに受診するように心がけましょう。
本日も最後まで読んでいただき、本当にありがとうございました。