頚椎椎間板ヘルニアを予防するための方法
ヘルニアと聞いて思い浮かべるのが、椎間板ヘルニアではないでしょうか。
椎間板ヘルニアでも腰に起こる腰椎椎間板ヘルニアや、首(頚椎)に起きる頚椎椎間板ヘルニアなどがあります。
もともと、「ヘルニア」とは「出る」という意味です。
ですから、これ以外にでも「ヘルニア」という言葉は使います。
人間であれば誰しもが持っている椎間板、椎間板は背骨にあり、クッションの役割をしています。生まれてから立つことを覚え始めてから椎間板には負担がかかります。
今回は頚椎椎間板ヘルニアに焦点を当てて、予防するにはどのような事を日頃から注意した方がいいのかをお話します。
目次
頚椎椎間板ヘルニア
頚椎には頚髄(脊髄)という神経組織があり、脳から肩、腕、手先に送られるすべての信号は、この頚髄によって送られます。
各頚椎の間には、椎間板というクッションの働きがある組織があり、この椎間板が普段の姿勢や、生活習慣によって、本来あるべきところから出てしまい、神経を圧迫してしまうことが頚椎椎間板ヘルニアです。
頚椎椎間板ヘルニアを予防するにあたって、まずは、どのような病気なのかを知る事によって、予防が出来ますので、説明します。
ヘルニアと聞いてまず皆さんが思い浮かべるのは、首、腰のヘルニアではないでしょうか?
ヘルニアとは、『体内のある臓器が本来あるべき位置から脱出してしまった状態の事』を言います。
医学的に代表的なヘルニアは、臍(へそ)ヘルニア「でべそ」や、鼠経ヘルニア「脱陽」などがあります。
これが、背骨のクッションとなる椎間板におこったものが、椎間板ヘルニアです。
椎間板は首(頚椎)から腰(腰椎)まで、『椎骨(ついこつ)』の間に挟まってます。
ヘルニアはケガではなく、病気なのです。
今回はその中でも、首(頚椎)に起こるヘルニア、頚椎椎間板ヘルニアについて、どのような事が原因になるのか?どのような症状が出るのか?自分で改善する方法などをわかりやすく解説していきます。
頚椎椎間板ヘルニアの主な原因
椎間板が飛び出してしまう大きな原因として、姿勢、スポーツや運動のやりすぎ、交通事故によるむちうち、老化、もともとの体質などがあります。
老化現象による機能の低下として、椎間板は常に重い頭を支えていて圧力のかかる所なので、組織の中でも最も早く老化が起きる所でもあります。
そのため、劣化が進み中の髄核が飛び出して、神経を圧迫し、痛みやしびれを引き起こすのです。
ヘルニアの主な原因としては『その椎間板にかなりの負担がかかっている』ということです。
日常生活が原因で起こるものをいくつか挙げていきましょう。
頚椎椎間板ヘルニアのよくある5つの原因
(1)いつも姿勢が悪い
(2)スポーツや運動のやりすぎ
(3)交通事故によるむちうち
(4)老化現象
(5)もともとの体質
などがあります。
(1)いつも姿勢が悪い
最近では、スマートフォンをうつむいた状態で使っている方の姿を見かけることが多いです。
これにより、通常の状態からうつむくだけで約3倍もの負担が首(頚椎)にかかるのです。
人間の頭の重さは約6㎏、大玉のスイカが乗っている状態です。
なので3倍ですと、約18㎏の負担が首(頚椎)にかかってます。
姿勢の意識を変えるだけでも、首(頚椎)への負担を減らす事が出来ますので、スマートフォンやパソコンを見ている時は、意識をして頭を起こすことをしてみてはいかがでしょうか。
(2)スポーツや運動のやりすぎ
まさに私です。
ちゃんとした管理の下でのスポーツや運動をしているのであれば、私みたいなことにはならないですが、その判断を間違った私にも原因がるんですね。
特にゴルフの様に体を一方向だけひねるスポーツはかなり体への負担がかかります。
特殊なスポーツなので、ゴルフをされている方はしっかりと体を管理しましょう。
ランニングも首(頚椎)への影響が有りますので、注意しましょう。
(3)交通事故によるむち打ち症。
これはまさに後ろからの追突による、むち打ち症です。
事故を起こしてからの処置が大事になっていきますね。
(4)老化現象
年齢を重ねていくにつれて、首(頚椎)周りの筋力低下や、骨自体の老化が考えられます。
(5)もともとの体質
椎間板がある以上、起こる可能性は0ではないのです。
体質により、若いときからも起こることがありますが、多い年代としては50代から60代の中高年が多いです。
頚椎椎間板ヘルニアの主な症状
頚椎椎間板ヘルニアの主な症状として、下記にの症状があります。
1.首(頚椎)、肩の症状
寝違え、首こり、肩こり、背中の痛み、胸の痛みなど
2.腕や手の症状
腕のだるさ、手のしびれ、むくみ、筋力低下(腕や握力)など
3.頭や顔の症状
頭痛、吐き気、めまい、耳鳴り、ふらつき
4.下半身の症状
歩行時痛、排尿困難
頚椎椎間板ヘルニアを予防する7つの方法
首(頚椎)や肩に負担がかかる動作や作業は日常から意識をして控えるようにしてください。
ご自身でのマッサージやストレッチもとても有効でしょう。
その中でも代表的な改善方法を私の経験のもとに説明しましょう。
自分で行う予防方法は沢山ありますが、私が経験をして、今でも行っている予防方法をもっとも大事な6つを挙げてみたいと思います。
1.アイシング(冷却)方法
「痛み」=「炎症」と言われるように、痛みには熱を持ちます。
熱を押さえることによって、痛みを抑えます。
方法として6つの注意があります。
①必ず「氷」を使うこと。
保冷剤(アイスノン等)は代用しないでください。冷えすぎて皮ふを痛めます。
②「氷」は水で洗って霜を取ること。
霜のついた氷は皮膚を傷めますので、洗ってから使ってください。
③ビニール袋かアイスバックに入れ、直接皮膚に当てます。
④目、のどには行わない。
⑤1度に何か所も行わない。
局所冷却なので、他との温度差を作ることに意味があります。
⑥冷却時間・回数について。
一般的に30分~1時間程度、1日1、2回
※詳しくは⇒頚椎椎間板ヘルニアでの局所冷却法
2.枕ストレッチ
枕を使った自分で行う整体法です。
首(頚椎)のアーチは前方にそっていますので、そった枕かバスタオルを巻いたものを用意していただき上向きの状態で寝て頂き首(頚椎)の後ろにおいて、顔を左右に振る動きをします。
これにより、首(頚椎)のアーチが整い症状が改善されるのです。
これをするだけでも、普段の姿勢や、首(頚椎)への負担も改善されますよ。
※急性期はしないでください。
3.水分補給はしっかりと
椎間板の90%がお水で出来ているといわれています。
特に寝る前の水分補給は非常に大事になってきます。
寝ている時に椎間板は1日の疲労を回復しますので、水分は欠かせません。
日頃から水分補給は大事です。
ご自身の体重×30は飲むように心がけましょう。
4.寝る前の温浴
寝る前にからだを温めて寝ることも大事です。
血行を良くすることは、首(頚椎)だけではなく体全体の回復にも関係してきますので入浴をして、水分補給をして、寝ることが椎間板にも良いことなのです。
5.タオルストレッチ
上の動画の様に、タオルを首(頚椎)の後ろに当てて、手は前方、頭は後方に手と頭が反対に行く力を使って首(頚椎)の筋肉をストレッチします。
6.ウォーキング
軽めの運動を日頃からすることによって、筋力は保たれ、柔軟性も上がります。
その中でも有効なのがウォーキングです。
下半身の筋力を上げることにより、全身への影響も出ますので、欠かせない運動の一つです。
特にどの辺りを鍛えていけばよろしいと言いますとそれは、骨盤と股関節をつないでいる大腰筋です。
大腰筋の役割は足を引き上げる、階段の上り下りです。
この筋力が低下するということは、全身に多くの影響を与えます。
ウォーキングの時にはしっかりと足を上げる意識で行うだけで、立派なトレーニングになります。
無理なく毎日持続した筋力トレーニングをしましょう。
この6つの方法は私自身が今でも行っている方法です。個人差はありますので、無理をしないで行いましょう。
7.食事への意識
頚椎椎間板ヘルニアの原因の一つとして、食事も多く関係してます。
肉や魚、卵、乳製品などの動物性の食品やお酒や甘いものの取り過ぎも考えられます。
年齢が近づいてきたら意識するだけでも頚椎椎間板ヘルニアになりずらくなりますので、日常からの食生活を気をつけましょう。
基本的には日本食がお勧めで、野菜や発酵食品などを積極的に取ることを意識しましょう。
☆食事の取り方
①筋力低下を引き起こすもの、たとえば砂糖の入った甘いものは控える
②お酒、冷たいビールは控える
③飲みすぎや食べすぎを控える
☆コラーゲンがお勧め
日頃からの全身の筋肉や椎間板への負担の回復を早めるために特におすすめなのが「コラーゲンを多く含む食品」です。
・肉類
牛すじ、豚足、鳥皮、手羽先、軟骨、豚耳、すっぽんなど
・魚介類
フカヒレ、うなぎ、魚のあら、鮭、さざえ、カレイ、アンコウ、ふぐなど
なかなか意識しないと摂取できませんが、このような食材は頚椎椎間板ヘルニアだけではなく、関節全般に良いので、食べることがお勧めです。
まとめ
頚椎椎間板ヘルニアを予防することは全身にも良いことがわかったと思います。
日頃からこつこつとすることで、辛い頚椎椎間板ヘルニアを予防してみてはいかがですか?
本日も最後まで読んでいただき、本当にありがとうございました。