頚椎椎間板ヘルニアをご自身でチェックする方法
最近首(頚椎)回りが痛いな、肩こりがひどい、頭痛も最近するし・・・。
このような症状が続くようなら一度ご自身でチェックする事をお勧めします。
チェックをして必ずしも頚椎椎間板ヘルニアと限らないので、チェックをする事で、予防をするという考えでも良いでしょう。
診断されて初めて頚椎椎間板ヘルニアになりますので、チェックだけで判断しないようにしてください。
頚椎椎間板ヘルニアと診断されてもしっかりとご自身でのケアをすれば日常の生活はもちろん、運動も出来るようになります。
では、頚椎椎間板ヘルニアをご自身でチェックする方法をご紹介します。
目次
頚椎椎間板ヘルニアとは
頚椎椎間板ヘルニアとは、頚椎に起こるヘルニアのことで、頚椎には頚髄(脊髄)という神経組織があり、脳から肩、腕、手先に送られるすべての信号は、この頚髄によって送られます。
各頚椎の間には、椎間板というクッションの働きがある組織があり、この椎間板が普段の姿勢や、生活習慣によって、本来あるべきところから出てしまい、神経を圧迫してしまうことが頚椎椎間板ヘルニアです。
頚椎椎間板ヘルニアの主な原因
椎間板が飛び出してしまう大きな原因として、姿勢、スポーツや運動のやりすぎ、交通事故によるむちうち、老化、もともとの体質などがあります。
老化現象による機能の低下として、椎間板は常に重い頭を支えていて圧力がかかる所なので、組織の中でも最も早く老化が起きる所でもあります。
そのため、劣化が進み中の髄核が飛び出して、神経を圧迫し、痛みやしびれを引き起こすのです。
頚椎椎間板ヘルニア4つのチェック症状
ご自身でのチェック方法としては、日常生活の中で起きる体の様々な症状です。
一度は感じたことのある症状だと思いますが、続くようでしたらヘルニアのサインかもしれません。
1.肩こりを感じる症状
肩こりは今現在、国民病とも言われています。
首(頚椎)から肩にかけての筋肉がなぜ緊張して固くなることにより肩こりになってしまうのか、それは頭の位置が非常に大事になっていきます。
頭の位置でいうと、ストレートネックという言葉は聞いたことがあります。
そのことにより、猫背の状態になっています。
この状態で頭を支えている体にはかなりはの負担がかかってきてしまいます。
頭の重さは、大玉のスイカ(5,6㎏)ぐらいの重さなので、この重さを支えていかなければいけません。
当然頭が前にかがむので、それを支えるためには後ろに力がかからないといけなくなるのです。
そのことによって、後ろ側にある筋肉が緊張をして肩こりが起きるのです。
その他には全体の姿勢のズレ、運動不足や老化、栄養などもあります。
※肩こりと頚椎椎間板ヘルニアの違い
肩こりと頚椎椎間板ヘルニアの症状の違いについて説明します。
違いがわかればチェックの判断も内容も変わってきます。
違いは4つに分けて説明します。
1.治療後(整体やマッサージ、はりなど)に症状が悪化するか?
これは、いわゆる揉み返しです。
マッサージとかで経験されている方がいると思いますが、単純に揉み返しならいいのですが、これが毎回のように起きているなら要注意です。
頚椎椎間板ヘルニアでは、過度な刺激をするとかえって症状が強く出てしまう特徴があります。
2.頭を後ろに倒した時に腕や指先に症状がでるか?
特に頚椎椎間板ヘルニアの場合は、体の構造上後ろに倒すことで神経が圧迫されやすくなります。なので、注意をしながらこの動作での確認をしてみてください。
3.夜間痛があるか?
頚椎椎間板ヘルニアの症状で特に夜の痛みやしびれによって眠れないという症状が多く見られます。
これは神経痛があると考えられます。
最近寝付けない、寝ると肩が張り痛みで起きてしまう、最近枕が合わないなどの症状がある時は要注意です。
4.肩以外に背中、腕、肘、指先に違和感があるか?
これは頚椎椎間板ヘルニアの症状の特徴でもある神経痛を疑います。
首(頚椎)から出る神経の支配領域が腕から指先まで伸びているからです。
肩こり以外にこのような症状や違和感などがある方は要注意です。
2.寝違えによる症状
寝違え(急性疼痛性頚部拘縮)とは、寝ている時に肩や首(頚椎)に負担のかかる状態で寝てしまい、起きた時に首(頚椎)から肩、背中にかけて、痛みと首(頚椎)の拘縮が起きる事を言います。
誰でも一度は経験しているとは思いますが、この症状が、頻繁に起こることは一つのサインです。
3.筋力低下(腕は握力)
筋力低下、文字通り筋肉に力が入らない(麻痺、しびれ)、もしくは入りずらくなる症状のことです。
では、頚椎椎間板ヘルニアになるとなぜ筋力低下が起こる理由とは何でしょうか?
頚椎椎間板ヘルニアではクッションの役割をしている椎間板が痛んでしまい、後ろに飛び出し、神経に障害が出て痛みやしびれ、麻痺を起こさせます。
※詳しくはこちらで⇒突然襲った頚椎ヘルニア、その症状や改善方法にお答えします。
それに加えての重要な症状として、神経を圧迫して起こる筋力低下(麻痺、しびれ)があるのです。
圧迫する場所によって、筋力低下を起こす場所も変わってきます。
それは、神経が支配している筋肉があるからです。
◇頚椎椎間板ヘルニアでの筋力低下を起こす場所◇
筋力低下を起こす場所としては、頚椎椎間板ヘルニアでは首周辺の神経の障害なのでいかの場所に症状が出ます。首や肩、背中や腕、手や指先などこの様な場所に筋力低下が起きるには首の神経が支配しているからなんです。
※筋力低下が起きたら重症のサイン!!
なぜ、頚椎椎間板ヘルニアで筋力低下が起きると重症なのか?それは、神経線維は束になっており、神経の表面は痛みや感覚を脳に伝える神経が多く、中心に行くほど、運動にかかわる神経だからです。ということは、圧迫されている状態が深く神経に入っている状態なのです。最悪な状態としては、手や腕が麻痺を起こして動かなくなることもあるからです。このことにより、筋力低下が起きている状態は重症ですよと体がサインを送っている事になるのです。
普段からどのようなことをしてもなかなか筋力低下が改善されない方は頚椎ヘルニアがあると疑って良いでしょう。
4.頭痛の症状
頭痛とは読んで字のごとく頭が痛くなることを頭痛と言いますが、大きく分けると、3タイプあります。
1.日常的に起こるもの
2.慢性的な頭痛
3.脳に原因が有る頭痛
実際にはまだまだたくさんの頭痛がありますが、1つずつ説明していきます。
1.日常的に起こる頭痛
風邪や二日酔い、鼻炎などで起こる頭痛、原因がわかっている頭痛など
2.慢性的な頭痛
日常に活動している時にいつも起こる頭痛、頭痛全体の80%がこの頭痛と言われています。大きく3タイプに分けますと
①片頭痛
代表的な症状で、「ズキンズキン」「ガンガン」といった脈打つような症状の頭痛がしばらく続くタイプのもの。頭の片側に多いが、両方の時もある。月に1、2回がの時もあれば、多い方だと、週に1、2回。ひどいときに寝込んでしまうこともある。片頭痛には起きる前の前兆があり、目の前がチカチカしたり、突然フラッシュをたかれたようになったり、視野の1部が見えなくなる閃輝暗点(せんきあんてん)が出ることもある。
②緊張性頭痛
頭が締め付けられる様な痛みが、首筋から後頭部にかけてほぼ毎日続く。生活には支障が無く、運動やストレッチなど、体を温めると楽になる。
③群発性頭痛
必ず片側だけの目の奥や、あごに症状が出る。かなり痛く、15分から3時間も続くことがある。動くと痛みが和らぐ。その他、目の充血や、鼻水を伴うこともある。
◇頚椎ヘルニアに伴う頭痛の場所◇
例えば、右側にヘルニアの症状が出ている場合、右肩から右首筋、右側頭部に頭痛が出ます。その他、前側、特にのど周辺から顔、側頭部に頭痛が出ます。後は、右後頭部にコリやハリが出ますので、その周辺の頭痛です。頚椎ヘルニアの場合は、筋硬直がほとんどなので、それ以外の症状での頭痛は要注意です。
※この様な頭痛には要注意
頚椎ヘルニアでの頭痛は筋肉からといいましたが、その他下記の症状での頭痛もあります。
①寝ている時の突然の頭痛
これは先ほどの頭痛の所で説明しましたが、脳に異常がある場合に出やすい頭痛です。
②頭痛の時に顔や舌先がしびれる
これは脳の異常がある場合や、一過性に血液循環が悪くなって起こるものとがあります。
念のため、専門の先生の受診をお勧めします。
③突然にくる頭痛
これは、非常に危険です。気を失う場合もあります。すぐに専門の病院に行きましょう。
頭痛は頚椎椎間板ヘルニアのほか、様々な病気でのサインでもありますので、ご自身の判断で決めるのではなく、専門の先生に診断してもらいましょう。
食生活でのチェック
日頃の食事からでも頚椎椎間板ヘルニアになる傾向が強くなることもあります。やはり食事は身体作りとしてとても大事な習慣ですので、控えるべき食べ物、積極的に摂りたいものをチェックしていきましょう。
☆控えるべき食べ物☆
・ジャンクフードや油もの
なぜファーストフードやジュース、スナック菓子、油ものが良くないのか、それは単純に体重増加につながるからです。やはり肥満はどのような病気の大敵です。
・お酒
頚椎椎間板ヘルニアになってしまってお酒は飲んでも良いかというと、ヘルニアとお酒の因果関係は特に認められていないので、飲んでも良いでしょう。ただし、急性期の激しい痛みがある時は患部の炎症が激しく出ますので、控えた方が良いでしょう。
☆積極的に摂りたい栄養☆
・タンパク質
体の栄養素の一つとして、大事なものの一つとしてタンパク質があります。体を支えるための筋肉のもとでもあります。頚椎椎間板ヘルニアにはとっても必要な栄養素ですね。
・コラーゲン
コラーゲンとは、皮膚、血管、腱、歯などのほとんどの組織に存在する繊維状のタンパク質です。椎間板は軟骨の一種で、コラーゲンは椎間板の主成分です。
・ビタミンB12
ビタミンB12は神経を再生させる栄養素の一つです。頚椎椎間板ヘルニアでの症状で、しびれなどがありますが、神経による症状の緩和につながります。
まとめ
今回の頚椎椎間板ヘルニアをチェックする症状いかがでしたか?このような症状は代表的なものです。チェックをしつつ、必ず専門の先生に正しい診断は受けてください。早めに受診することで、未然に防ぐ症状もありますので、今回の症状を参考にしてみてください。